いろいろな活動内容

“森は海の恋人”植樹祭2015 宮城県気仙沼視察&岩手県一関市“ひこばえの森”2015.6/6-6/7

今年も毎年6月に行われる「森は海の恋人・植樹祭」に参加させていただきました。
日程は、6月6日は気仙沼周辺の視察、7日は岩手県で行われる「森は海の恋人・植樹祭」での植樹活動とバウムクーヘンの販売です。
メンバーはブロッサムの倉橋社長、梶田主任、権藤さん、そして私八木の4名です。

■2015年6月6日(土)

まず伊丹空港から仙台空港へ行き、電車、新幹線と乗継ぎ宮城県一関市に着きました。

仙台空港では天気も曇りで少し肌寒いと感じましたが、一ノ関は晴れており車窓からは、のどかな田園風景が流れていました。 この時点ではテレビなどで観たあの被災地に向かっている実感が正直ありませんでしたが、一ノ関駅前でタクシー運転手の菅原さんと合流し「奇跡の一本松」のある陸前高田へと移動中、被災直後の町の様子と現在の状況を教えて頂く中で、徐々に被災地との実感が湧いてきました。

被災直後、高い建物が全て無くなり、何の音も聞こえず、そこで人が生活していた気配もなくなり、辺り一面真っ白な世界が広がっていました。

東日本大震災で被災した翌朝、電気が使えない上電話も繋がらない状況でしたと・・・、唯一メールは使えたそうです。 タクシー運転手の菅原さんは、まず家にあった米を精米してプロパンガスを使って米を炊くなど、まず衣食住の確保を第一に優先し考え行動されたとのこと・・・ また、町は壊滅状態で仕事ができる状態ではありませんでしたが、ガソリンを入れる時などに優先されるように、緊急車両の資格を取得されたそうです。
この様にして当時は、危機的な状況の中で自分に何ができるかを必死に考え行動されたそうです。

あれから4年が経ち、徐々に復興しているように見えますが、福島第一原発の爪痕はまだ完全に消えていません。

■陸前高田へ

タクシー運転手の菅原さんから震災当時と現在の様子を語って頂いていくなか、目的地の奇跡の一本松がある陸前高田に到着しました。
ここは被災地でも被害が大きかった所で、津波で流され、途中で途切れたままの線路が現在でも残り、コンビニやカフェなどは仮設で営業されていました。 道路の両側には土砂が積まれトラックやダンプカーが行き来しており、現在の陸前高田の状況を見ただけでも当時の津波被害の大きさを感じることができました。

現在進んでいる工事は、近くの山の土砂を巨大なベルトコンベアーで運び、地盤を12メートルかさ上げし、そのかさ上げした土地に家を建てるという工事ですが、実際に家を建て始められるのは3~4年先になるそうです。現在、仮設住宅で暮らしておられる約4,500人の被災者は将来を見通せず、移転先を決めかねる方もおられるそうです。

一本松の周辺には、津波被害を受けた時の状態のまま現在も残されており、東北に着いて初めて無残な建物の姿や、流れ着いたままの流木、曲がったままの鉄のポールなど被災後のありのままの光景を目にして圧倒されました。ここは元々7万本もの松の木が茂り日本百景にも指定された名所でしたが、津波によりほとんどの木々がなぎ倒され壊滅しました。しかし、その松原の西端近くに一本だけ耐残っていた松のことを「奇跡の一本松」「希望の松」などと呼ばれるようになったそうです。

その後タクシーに乗り、今いる湾岸部から岬へ移動しました。 岬のほうが震源地から近い分、湾になっている場所より被害が大きいと思っていましたが、実際は逆で岬は、波の力が分散されあまり被害を受けておらず、松の木を含め様々な木々が生い茂っていました。

■気仙沼へ

気仙沼市街地では、大規模なかさ上げ工事が行われていました。また鹿折地区の中心部に流れ着いた大型漁船も、現在では解体、撤去され、現在ではその姿はありません。
このように、表面的には復興の中で目に見えた変化もありますが、現実は長期間を要する工事の真っ最中でもあり、住民の生活再建もままならない状況は現在も続いています。「進んでいるようで、進んでいない」というのが、僕が感じた震災から4年が経過する気仙沼市の復興の状況でした。

その日の夜は、気仙沼にある「旬の味こうだい」で晩ご飯をいただきました。隠れ家のようなお店で、探すのに時間がかかりましたが、お洒落な外観はレンガでシンプルに作られ、店内の壁や机、椅子は木で出来ていてゆったりと落ち着ける雰囲気となっていました。

「旬の味こうだい」
〒988-0017 宮城県気仙沼市南町1丁目1-9
TEL. 0226-24-8337

お刺身は柔らかく、そしてとても甘く、焼き魚は身が詰まっていて今まで食べた事のないような食感でした。
又、ウニやアワビは普段の生活ではあまり口にできないので惜しみながら一口一口味わいながら食べました・・・
てんぷらは、衣がサクサク、中はプリップリで人生で忘れる事の出来ない味でした。
最後に食べた前沢牛のステーキは、噛んだ瞬間肉汁が口の中に広がり、添えてあるワサビをつけると、サッパリとした後味に変わり、肉とワサビの組み合わせがこんなにも合うことに感動しました!!東北の海・山の幸をいただくことで、自然のありがたさを強く感じました。

今日は、人生で忘れる事の出来ない大切な一日になりました。多くの震災に関する体験・お話を聞かせていただいたり、その現地を訪ねたり・・・そして最後には「もう一度食べたい!!」と思える贅沢な夕食をいただいたり・・・本当に感謝です!!「ありがとうございました!!」
「明日はいよいよ本番、がんばるぞ!!」